ある朝、隣で寝ていたはずの私の子供が突然泣き出しました。
驚いて子供の顔を見ると、今までに見たことがない位、両目にビッシリと目やにがついているではありませんか。
正直どうして急に?と驚きましたが、目を開けないことにビックリしている様子の子供を落ち着かせるためにまずしたことは、目やにを取り除くことです。
この目やにを拭き取ってあげるときに注意してよく観察し、その後の対処の仕方を臨機応援に見極める必要があります。
うちの子供の場合、取り除いた後の目を見て更にビックリしました。
白目の部分が真っ赤にヒビが入ったように充血していたのです。
擦りたがるし、取ったばかりの目やにもまた出てきていて、これはただ事ではないと眼科に行くことにしました。
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目やにとは何かを知ろう
目やにとは、『眼脂』(がんし)とも呼ばれる古くなって剥がれ落ちた老廃物やゴミのことです。
私たちの肌は、常に一番下の角質層から一番上の角質層へと生まれ変わり、垢となって剥がれ落ちるという代謝を繰り返しています。
目もそれと同じで、いわゆる黒目にあたる部分の角膜や白目にあたる結膜も、毎日新しい膜が作られているのです。
その為いらなくなった老廃物やゴミは、まばたきをすることで涙腺で作られる涙と共に目の表面を潤しながら流されて、鼻の奥へと吸収されていくのが通常なのですね。
ですが、寝ているとそのまばたきをすることがありません。
そのため朝起きると、流れなかった老廃物が目頭にも目尻にも残ってしまっている、それこそが目やにの正体なのです。
目やにの色や形状で見極めよう
目やには、何の問題もない健常者であっても出ます。その時は、乾いた少量のものがほとんどであり、みなさんも経験があるかと思います。
では、そうではない場合、どんな種類の目やにがあるのでしょう?
ドロっとした黄色い目やにが大量に出る場合・・細菌性結膜炎の可能性あり
私の子供が正にこのタイプの目やにでした。
目頭から目尻にかけてこれでもかとへばりつていて、通常のカサカサしたものとは違い膿のようなドロッとした状態だったのです。
少し緑がかった黄色いもので、ガーゼを水で絞り、優しく目頭から目尻に向かって拭いてあげました。
白目が充血していたことと合わせて、細菌性の結膜炎と診断されました。
原因は私たちの身の周りに存在する細菌で、インフルエンザ菌や黄色ブドウ菌、肺炎球菌といったものがあります。
乳幼児や子供が感染する主な原因はインフルエンザ菌によるものが多い傾向にあります。
黄色ブドウ球菌は健康な私たちの皮膚、のど、髪の毛など様々なところに付着しており、いずれも風邪をひいていたり体力が落ちている時に感染しやすいようです。
きちんと眼科で診てもらい、抗生物質の点眼薬を処方してもらいましょう。
正しく使用することで数日で治るはずです。
人への感染力はあまり強くありませんが、乳幼児がいるご家庭では注意が必要ですね。
白い粘着性のある目やにが出る場合・・ウイルス性結膜炎の可能性あり
ウイルスとは、細菌よりもっと小さい病原体です。
細菌は自ら繁殖していくものですが、ウイルスは違います。
ウイルスは自分だけでは繁殖能力がないため、他の細胞を住処にして増えていくのです。
一口にウイルスといっても種類は様々ですが、感染力が強い主なものを次にあげてみます。 スポンサーリンク
流行性角結膜炎(はやり目)
目やにや白目が充血するだけではなく、目の中にゴロゴロとした異物感を感じたり痛みも伴うようです。
まぶたが腫れることもあり、感染してから7日~14日で症状が現れます。
治るまでには20日間ほどかかるケースもあり、角膜炎を引き起こすこともあることから治癒するまで根気よく眼科に通うことが大切です。
視界が狭くなると歩くのもままならないですね。注意が必要です。
アデノウイルスの感染が原因とされています。
咽頭結膜炎(プール熱)
同じく目やにや白目の充血が起こり、喉が痛くなったり発熱したりもします。
夏に、プールの水で感染することが多く、プール熱とも言われます。
発症後10日ほどで治癒するようですが、目が痛くて発熱もとなると乳幼児には辛いですね。
タイプは違いますが、同じくアデノウイルスの感染が原因です。
急性出血性結膜炎
感染の翌日には発症します。
目やにの他、その名の通り急性で、白目に出血が起こり真っ赤になります。
7日ほどで治癒し、出血もそのうち吸収されます。
白い部分が見えないくらい赤くなるなんて、親としてはかなりビックリしますね。
他の症状はあまり見受けられないようなので、慌てずに眼科を受診しましょう。
エンテロウイルス、コクサッキーウイルスが原因とされています。
いずれのウイルスも有効な薬剤はなく、炎症を抑えたりそれ以上の感染を防ぐための点眼薬を使用していくようです。
サラサラした水っぽい目やに・・アレルギー性結膜炎の可能性あり
花粉やハウスダスト、動物の毛、コンタクトレンズの汚れなどにより、体が過剰に反応してしまうことがあります。
通年で起こるもの、花粉といった時期的なものから様々です。
目がかゆくて擦ってしまうことが多く、ステロイドの点眼薬を使用して症状を抑えていいきます。
知人の子供はブタクサに強いアレルギー反応を起こすそうです。
弱視のため眼鏡をかけて訓練をしていますが、ブタクサの影響で一年中目がかゆいと擦ってしまいがちとのこと。
通院し点眼薬は常に持ち歩いている状況ですが、他のものに反応している可能性も否めません。
かといって毎回アレルギー検査をしてもらうわけにもいかず、難しいですね。 スポンサーリンク
予防をしよう
細菌が付着した手で目をこすったりすることで感染したりしないように、外出先から帰宅したら必ず手洗いとうがいをする習慣を身に着けましょう。
うちの子供は、まだ小さいので自分で手洗いはできません。
今回のことでこれではいけないと実感し、必ず帰宅後は手をきれいに拭いてあげるようにしています。
症状が出てしまったら、家族間でもタオルの共有は避けましょう。
感染力の強い結膜炎の場合は学校や保育園もお休みする必要があります。
人が多い場所は避けて、安静にしましょう。
一言で結膜炎といっても、たくさんの種類や対処法があることがわかりました。
目やにや充血が見受けられたら、その状態を見極めてまずはすぐ眼科に行き診てもらいましょう。
放っておいたり自己判断でとりかえしのつかないことになっては大変です。
できることから予防を始め、それでもかかってしまったら勝手な判断をせず、お医者様に言われた通りに点眼や安静を守ることが、治癒への確実な道だと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。